在来種十割蕎麦について
2018年1月の営業から、昼蕎麦をはじめました。
(ちなみに夜は2年前から提供を始めていました)
お蕎麦を打ち始めたのは2年前。
仲良くさせて頂いている伊奈の蕎麦きりさいとうさんから、
大晦日使用する年越し用のお蕎麦を買わせて頂いたコトがきっかけでした。
元々お蕎麦が好きだった私たちは、
「自分とこで打った蕎麦を出したいな!」
「呑んだ後に美味い蕎麦が食べてもらいたい!」
と奮起させ、お蕎麦が打てるようになりたいと、毎日打ち続けて来ました。
何とか形になってからは、蕎麦粉に着目するようになりました。
そもそも、蕎麦粉の種類って?
二八?十割?外二※1って??
と、蕎麦の割合ぐらいしか分かりませんでした。
(※十割:蕎麦粉100%、二八:小麦粉2割、蕎麦粉8割、外二:蕎麦粉10割、小麦粉2割のコト)
本来、蕎麦粉には小麦粉のようなグルテン※2は存在せず、
蕎麦粉、水、(つなぎ)を使用して、蕎麦を作るコトが一般的と言われています。
つなぎとして主に使用されるのは、鶏卵やこんにゃく、山芋などでコシなどを出すというコトですが、
当店は、一切つなぎを使用せず、在来種の蕎麦粉と水のみで作る十割蕎麦に重きを置いています。
※2小麦やライ麦などの穀物の胚乳から生成されるたんぱく質の一種で、小麦加工品を作る上で弾性や柔軟性を決定し、膨張を助ける重要な要素wikiより一部抜粋
では?なぜ、十割蕎麦??
そして、どうして、在来種にこだわるの?
そもそも在来種とは、お野菜同様、
全国津々浦々、その地域で昔から脈々と採り続けられた、
その土地土地に適して育った種のコトです。
寒い地域もあれば、温かい地域もあって、
蕎麦の実もその土地の特徴や個性がそれぞれ。
一方、現在流通している蕎麦の実の殆どは、
収穫し易かったり、倒れにくかったり、収穫量を上げたりと、
人の都合の為に品種改良されたものばかりなのだそうです。
それにより、その蕎麦の個性は失われて、
味、風味などが損なわれるものになったというコト。
北海道を例に挙げると、
作付け量の95%が改良種の「キタワセ」に席巻され、
「キタワセ」の親の代にあたる、
「牡丹そば」は全体の5%ほどの作付けしかありません。
今や幻とも言われる品種です。
しかし、幻だから美味しい!のではないんです。
元々、甘みに優れ、風味豊かな「牡丹そば」は、
人の都合に幻にさせられてしまっただけなんです!!
全国にはこう言った個性溢れる蕎麦がかろうじて残っています。
当店では、この在来種の種を残したい!
と考え、使用する蕎麦の実は全て在来種のみです。
是非とも、その風味、香り共に美味しいお蕎麦を味わいにいらして下さい。