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和がらしが出来るまで

自然栽培を始めて12年間、
今まで、いろいろな作物に挑戦して来ました。

調味料を食材から作ることを心がけ、
店舗で出来るだけ長い期間お客様にお届け出来るような作物を探していました。
お店もあるので、出来るだけ手のかからないものが良い。
土との相性や天候、店舗との兼ね合いなどもあり、
時にバランスが取れずに悩んだ時期もありました。
なかなかそんなラクに出来る作物はありません。

ある日の夕食でトンカツを食べました。
何気なく食べているからしに気を取られ、
「からしって一体、何なんだろう?」
今まで考えたことも、もちろん育てたこともありませんでした。

調べれば調べるほど、和がらしの厳しい現状に驚かされたことを思い出します。
(詳しくはこちらを合わせてご覧下さい。)

独立した時のように、熱い気持ちに駆られたのは言うまでもありません。

私たちはトンカツが大好きです。
何気なく食べていたけど、和がらしが大好きです。

飲食店をしながら畑をやることは決して容易ではありません。
むしろ、和がらし栽培は今までの農家さんがやめてしまったのが強く理解できるほど、
栽培はもちろん、収穫してから和がらしになるまでが、
想像以上に手間がかかり、手作業だけではほぼ困難です。

結果、私たちは、ラクとは真逆の選択をしているのかもしれません。
しかし、私たちは、この小さな小さな粒たちが
食卓の隅で欠かせない存在になるまでを見届けて来ました。
この本当に美味しい和がらしが、
再び日本の食卓に当たり前にある光景を夢見て奮闘していきます。

美味しいは楽しいを忘れずに!

8月下旬〜畝立て・種蒔き
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耕した土を盛り上げて畑に「うね」をつくることをいいます。
畝間60cm、畝幅40cmで圃場を耕します。
播種機にて1条の筋蒔きで種蒔きをします。
*土に浅く溝をつけ、溝内に適当な間隔で種をまきます。


 

9月下旬〜10月上旬 間引き・土寄せ
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冬にからし菜として収穫をするのを見越して、
間引き除草を兼ねて、耕運機で中耕をし、三角ホーで土寄せします。
この段階でからし菜は高さ10cmほどの大きさです。
土寄せとは?
中耕でうね間の土を細かく砕いた後に、砕いた土を作物の株元へ寄せる作業のこと。

 

12月 2度目の間引き・収穫
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霜に当たり甘みの増したからし菜の菜っ葉の収穫をします。
最終的に種を取ることが目的なので、株間5〜60cmに間引き調整します。

3月 開花・受粉
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アブラナ科のからし菜は、交雑しやすいために、
蜂に協力してもらい受粉させます。
開花前に蜂の巣箱をからし菜の畑に設置。
開花する時期に畑を縦横無尽に飛び回ってもらい、
受粉してもらいます。
この頃のからし菜は成熟間近で高さ2m、茎の太さは大小ありますが
大きいもので500mlのペットボトルの幅と同じぐらいに成長しています。

5月下旬〜収穫
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成熟し、種をたくさんつけたからし菜の収穫です。
畑で成熟させてしまうと種がはじけて落ちてしまうので
少し青い状態で収穫します。
初年度は、収穫の仕方も手探りなので、草刈機や鎌を使用して刈り取りました。

6月中旬〜下旬 風選別・本選別・乾燥
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脱穀したからし種子には、鞘やゴミなどがたくさん混じっているので、
それらを風によって取り除きます。
その後、色彩選別機で未熟な種や死んだ黒い種を取り除きます。
この時点では、種に水分が多く含まれているので、種子を乾燥させます。

7月〜圧搾機による搾油・製粉・ビン詰・パッケージ
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からし種子には40%程油分が含まれています。
この状態では、粉末状にすることができないため、
油を取り除くため、搾油します。

最終的に10〜15%ほどの油分を残し、
石臼にて製粉します。

計測し、ビン詰して、タグを付けます。
ラベルはまぁさんの消しゴムはんこ。
全部が揃ってやっとこ出来上がり!!

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→『石臼挽き自家製粉にこだわる理由

 

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